古文初学者の日記1

なんとなく、古文の作文をしてみようと思います。

まあ何事もアウトプットが大事と聞きますので。前置きを作り込んで気力尽きては本末転倒でありますから、手短に。

まず、タイトルにあるように私は「古文初学者」です。くれぐれも学習の参考などにはしないでください。読者としては、古文に通じる人が生暖かい目で見てくれたらいいなくらいに思っております。

また、脈絡なく現代語の文法単語を放り込みますが、可能であれば少しずつ古文のものに置換していきたいです。文法や言い回しの誤りについても同様です。

 

 

日記1

 

けふはひたぶるに日記をしてみむと、するなり。

 

ひたぶる/一心に

見/(未然)

む/意志(終止)

する/(連体)※誤って連用としていました。

なり/断定(終止)

 

しかあれど、言葉を世づかぬ言葉もてつがむとすれば、

 

しかあれど/そうはいっても

を/現代語

世づか/世間一般と同じである(未然)

ぬ/打消(連体)

もて/...で以って

つが/継ぐ(未然)

む/意志(終止)

すれば/(已然)+ば 順接確定条件

 

文の心言葉も常の心言葉しも異なるものとなりて、わが心を心ともせず書くなり。

 

し/強意

なりて/連用+て 単純な接続

せ/(未然)

ず/打消(連用)

書く/(連体)

なり/断定(終止)

 

いかで先達はあらまほしきこととおぼえければ、

 

いかで/いかで+願望 なんとかして

先達/案内

あらまほしき/あってほしい(連体)

おぼえ/感じられる(連用)

けれ/過去(已然)

ば/已然+ば 順接確定条件

 

かく書きたる人のおはしまさば、うれしきこと限りなくあれど、

 

かく/このように

書き/(連用)

たる/存続(連体)

の/主格

おはしまさ/いらっしゃる 尊敬(未然)

ば/未然+ば 順接仮定条件

限りなく/(連用) 本活用

あれど/已然+ど 逆接確定条件

 

いたらぬ隈なく求めるに、ゆめにおはしまさざりけり。

 

いたら/到達する(未然)

ぬ/打消(連体)

隈/影となる場所

なく/(連用)

求めるに/連体+に 逆接確定条件

ゆめに/ゆめ+打消 全否定

おはしまさ/尊敬(未然)

ざり/打消(連用)

けり/過去(終止)

 

しかありて、おのが力にてみづから文を書くべきことなれば、

 

しかありて/このように

書く/(連体)

なれ/断定(已然)

ば/已然+ば 順接確定条件

 

はかばかしうはあらねど、せむかたなし。

 

はかばかしう/優れている ウ音便(連用?)

あら/(未然)

ね/打消(已然)

ど/已然+ど 逆接仮定

せむかたなし/しかたがない

 

すべてはあやの文にくらき故にこそあなれ。

 

あやの文/装飾の多い文章

くらき/(連体) 本活用

こそ/強調

あ/(連体) 撥音便化無表記

なれ/推定(連体) 結び ※誤って「断定」としていました

 

全文

 

けふはひたぶるに日記をしてみむと、するなり。

しかあれど、言葉を世づかぬ言葉もてつがむとすれば、

文の心言葉も常の心言葉しも異なるものとなりて、わが心を心ともせず書くなり。

いかで先達はあらまほしきこととおぼえければ、

かく書きたる人のおはしまさば、うれしきこと限りなくあれど、

いたらぬ隈なく求めるに、ゆめにおはしまさざりけり。

しかありて、おのが力にてみづから文を書くべきことなれば、

はかばかしうはあらねど、せむかたなし。

すべてはあやの文にくらき故にこそあなれ。

 

参考にした文章

土佐日記 「門出」

・栄華物語 「花山たづぬる中納言

・「歌意考」(賀茂真淵)

・「百首贅々」序文(中井履軒)

徒然草 第五十二段

 

(約2時間)